コートについた焼肉やタバコなどの臭いは、まずハンガーに掛けて風を通し、それでも残る場合は洗濯表示や素材を確認したうえで、使用可能な衣類用消臭剤や衣類スチーマーを検討するのが基本です。
家庭で洗えるコートなら洗濯表示に従って洗う方法もありますが、洗濯不可のものや、革・毛皮など扱いが難しい素材は無理に水洗いしないようにしましょう。
この記事では、コートについた臭いを自宅で取る手順から、焼肉・タバコ臭への対処、洗えないコートの場合、やってはいけない方法まで解説します。
コートの臭いを取る前に最初に確認すること
臭いが気になっても、いきなり水洗いやスチームを使うのは避けましょう。まずは洗濯表示・素材・臭いの種類を確認し、そのコートに使える方法を絞り込みます。

※ 画像はイメージです
洗濯表示で家庭洗濯できるか確認する
最初にコート内側の洗濯表示を確認します。洗濯桶に×が付いている場合は家庭での洗濯ができません。
家庭洗濯できる場合でも、水温、洗い方、乾燥方法などの条件があります。臭いが気になるからといって、表示より強い方法で洗わないことが大切です。
消費者庁の洗濯表示では、洗濯・乾燥・アイロン・商業クリーニングなど、それぞれの処理条件を確認できます。
スチームを使える表示か確認する
衣類スチーマーを使いたい場合は、アイロンに関する表示も確認しましょう。
現在の洗濯表示には、「底面温度120℃を限度としてスチームなしでアイロン仕上げができる」という表示があり、消費者庁はスチームアイロンによって不可逆的な損傷を起こす可能性があると説明しています。
そのため、「洗えないコートだから代わりにスチームを使う」と一律には判断できません。コートの表示と、使用する衣類スチーマーの取扱説明書の両方を確認してください。
ウール・カシミヤ・ダウン・革など素材を確認する
同じコートでも、表地や中綿、装飾の素材によって使えるケア方法は異なります。
特にウールやカシミヤなどのデリケートな素材、ダウン、革、毛皮などは、「コートだからこの方法」と決めず、製品ごとの表示を優先しましょう。
焼肉・タバコ・汗など臭いの種類を確認する
焼肉店や喫煙環境に行ったあとから臭うのであれば、外部から付着した臭いが中心と考えられます。この場合は、まず風を通すケアから始めやすいでしょう。
一方、襟や脇など特定の場所が汗や皮脂によって臭う場合は、風を通すだけでは改善しにくいことがあります。家庭洗濯できるか、クリーニングが必要かまで含めて考えます。 あわせて、ジャケットの汗臭さは洗える?洗濯表示で分かる自宅ケアとクリーニングの判断基準もご覧ください。
焼肉やタバコの臭いがコートに残るのはなぜ?
コートは外出中に料理や煙などの臭いに触れる一方、シャツのように着用するたび洗う衣類ではありません。そのため、付着した臭いが次の着用時まで残ることがあります。
焼肉などの飲食臭が衣類に付着する
焼肉店などでは、調理中に発生する煙や料理の臭いにコートがさらされます。店を出た直後は自分では気づきにくくても、帰宅後や翌日に着ようとしたときに臭いを感じることがあります。
こうした一時的な付着臭なら、すぐ洗濯する前に風を通すだけで弱くなる場合があります。
タバコの煙の臭いも表面に付着する
喫煙できる場所や煙の近くに長時間いた場合も、タバコの臭いが衣類に残ることがあります。
焼肉臭と同様、まずはコートをクローゼットから出した状態で風を通し、それでも臭うか確認しましょう。
コートは頻繁に洗いにくいため臭いが残りやすい
コートは厚手で乾燥にも時間がかかり、家庭洗濯できない製品も少なくありません。そのため、毎回洗うのではなく、日常的なケアと定期的な洗濯・クリーニングを分けて考える必要があります。
汗や皮脂の臭いは付着臭とは対処が異なる
風を通しても襟元や脇などから臭いが続く場合は、焼肉やタバコの付着臭だけではなく、衣類に残った汗や皮脂などが関係している可能性もあります。 臭いが残る場合は、ジャケットのタバコ臭いを取る方法で原因を確認できます。
その場合は、消臭スプレーだけを繰り返すのではなく、洗濯表示に従った洗濯やクリーニングを検討しましょう。
コートについた臭いを自宅で取る方法
自宅で臭いを取るときは、風を通す→使用できる消臭剤を検討→使用可能ならスチーム→家庭洗濯できるなら洗うという順番で考えると、必要以上に強い処理を避けやすくなります。
| コートの状態 | 最初の対応 | 次の候補 |
|---|---|---|
| 軽い焼肉・タバコ臭 | 風を通す | 衣類用消臭剤 |
| 臭いが残る | 洗濯表示を確認 | 使用可能ならスチーム |
| 家庭洗濯できる | 表示に従って洗う | 適切に乾燥 |
| 家庭洗濯不可・強い臭い | 無理に洗わない | クリーニング相談 |
1. まずハンガーに掛けて風を通す
焼肉やタバコの臭いが付いたら、帰宅後すぐにクローゼットへしまわず、ハンガーに掛けて風を通します。
花王も、毎回は洗いにくいジャケットやコートについて、着用後は風を通してから収納する日常ケアを案内しています。
コートが湿っている場合も、十分に乾いてから収納しましょう。ただし、乾かすために高温のドライヤーや乾燥機を自己判断で使うのではなく、洗濯表示に従ってください。

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2. 衣類用消臭スプレーを使用する
風を通しても臭いが残る場合は、そのコートに使用できる衣類・布製品用の消臭スプレーを検討します。
重要なのは、どのコートにも無条件で使えるわけではないことです。商品のラベルや公式の使用方法を確認してください。
例えば花王の衣類・布製品用消臭剤では、対象物から離して全体へスプレーし、使用後はよく乾かす方法が案内されています。また、1か所への集中噴射や一度にかけすぎることは、シミやベタつきの原因になる場合があるとされています。
同製品では革・毛皮・人工皮革などを使用できないものとしており、水に弱い繊維や水洗い不可表示の衣類などについても注意事項があります。別の商品では条件が異なるため、実際に使う商品の表示を優先してください。
3. 使用可能なら衣類スチーマーを使う
洗濯表示とスチーマーの取扱説明書の両方で使用できることを確認できた場合は、衣類スチーマーも臭い対策の選択肢になります。
Panasonicでは、タバコ臭や焼肉・焼き魚などの飲食臭を付けたウール生地にスチームを当てた試験で、臭気抑制効果を確認しています。
ただし、これは特定条件で行われた試験です。メーカーも、使用環境・使用方法・生地の種類などによって効果が異なるとしています。
「焼肉臭なら10秒当てれば必ず取れる」という意味ではありません。実際に使用するときは、自分のスチーマーの説明書に記載された距離・温度・使い方を守りましょう。
4. 家庭洗濯できるコートなら洗濯表示に従って洗う
風通しや使用可能な消臭ケアを行っても臭いが残り、コートが家庭洗濯に対応している場合は、洗濯を検討します。
このときも「コート」という衣類の種類だけで洗い方を決めないことが重要です。
- 洗濯表示で家庭洗濯できるか確認する
- 指定された水温や洗い方を確認する
- 必要に応じて付記されている「ネット使用」なども確認する
- 表示に適した方法で洗う
- 乾燥方法の表示に従って十分に乾かす
特に厚手のコートは乾くまで時間がかかることがあります。表面だけで乾燥を判断せず、十分に乾いてから収納してください。
5. 臭いが残るならクリーニングを検討する
自宅でできるケアをしても強い臭いが残る場合は、無理に別の方法を重ねるよりクリーニング店へ相談するほうが適していることがあります。 別の症状や素材の場合は、リュックの臭いが取れない原因は?洗う前に確認したい5つの対処法と注意点も参考になります。
特に次のような場合は、早めに専門店への相談を検討しましょう。
- 家庭洗濯禁止の表示がある
- 革・毛皮など家庭での扱いが難しい素材が使われている
- 高価なコートや型崩れさせたくないコート
- 臭いだけでなく目立つ汚れも付いている
- 何度風を通しても強い臭いが残る
依頼するときは「焼肉の臭いが付いた」「タバコの臭いが気になる」など、気になる点を具体的に伝えると相談しやすくなります。
洗えないコートや素材別ではどう対処する?
家庭洗濯できない表示が付いていても、何もできないとは限りません。ただし、水洗いできない=消臭スプレーやスチームなら自由に使える、という意味ではない点に注意してください。
洗えないコートはまず風を通す
家庭洗濯できないコートでも、まず行いやすいのはハンガーに掛けて風を通すことです。
軽い焼肉臭やタバコ臭であれば、いきなり薬剤や熱を加える前に、風通しだけで臭いが弱くなるか確認してみましょう。
ウール・カシミヤは表示を優先する
ウールやカシミヤのコートは、製品によって家庭洗濯やアイロン、スチームに関する条件が異なります。
「ウールならスチームを使える」「カシミヤだから水洗いできない」と素材名だけで判断せず、縫い付けられている洗濯表示とメーカーの取扱方法を確認してください。
ダウン・中綿コートも家庭洗濯できるか確認する
ダウンや中綿入りのコートも、家庭洗濯できる製品とできない製品があります。
臭いを取るためだけに表示を確認せず丸洗いすると、乾燥に時間がかかったり、仕上がりが変わったりする場合があります。水洗いする場合は、洗濯から乾燥まで表示に沿って行うことが重要です。
革・毛皮・特殊な装飾付きは専門店への相談を検討する
革や毛皮などは、一般的な衣類用消臭スプレーで使用対象外になっていることがあります。
ビーズ、刺しゅう、特殊な装飾、防水加工などがあるコートも、使用できるケア用品や熱の条件が異なる場合があります。高価な製品や判断できないものは、無理に自宅処理せずメーカーやクリーニング店へ確認しましょう。
コートの臭い取りでやってはいけないこと
臭いを早く消したいときほど、強い方法を試したくなります。しかし、臭いよりもシミ・変色・風合い変化などのトラブルが大きくならないよう、表示を無視した対処は避けましょう。 洗浄方法を選ぶ際は、リュックの洗い方は表示確認からで条件を確認できます。
| 試したい方法 | 確認するもの |
|---|---|
| 水洗い | コートの洗濯表示 |
| 衣類スチーマー | 洗濯表示+機器の取扱説明書 |
| 消臭スプレー | 商品の用途・使用上の注意 |
| クリーニング | 商業クリーニング表示+店舗への相談 |
香水や強い香りでごまかす
焼肉やタバコの臭いが気になるからといって、その上から香水などを大量につけても臭いそのものを取り除く方法にはなりません。
元の臭いと香りが混ざり、かえって強く感じる場合もあります。まずは風通しや適切な消臭ケアを優先しましょう。
消臭スプレーを一部分へ大量に吹き付ける
臭いが強い部分に集中して何度もスプレーするのも避けたほうがよいでしょう。
使用量や距離は製品ごとに決められています。多く使えばその分だけ臭いが取れるとは限らず、製品によってはシミやベタつきにつながる場合があります。
洗濯表示を確認せず高温スチームを当てる
スチームは焼肉臭やタバコ臭への対策として使える場合がありますが、すべてのコートに使えるわけではありません。
消費者庁の洗濯表示にもスチームなしを指定する表示があります。表示やメーカーの指示に反して高温・高湿度の処理をしないようにしてください。
洗えないコートを自己判断で丸洗いする
「臭いが強いから水で洗えば早い」と考えて、家庭洗濯禁止のコートを自己判断で丸洗いするのは避けましょう。
臭いが残る場合は、自宅で使える別の方法を無理に重ねるのではなく、クリーニングを検討するほうが安全です。
焼肉やタバコの臭いをコートに残しにくくする方法
焼肉やタバコの臭いを完全に防ぐのは難しいものの、帰宅後の扱い方を決めておくと、臭いを抱えたまま収納するのを避けやすくなります。
飲食店では可能なら煙から離して保管する
コートを預けられる店ならクロークを利用するなど、調理中の煙や臭いに長時間さらされない場所へ置けるか確認してみましょう。
備え付けの衣類カバーなどがある場合は、店の案内に従って利用します。
帰宅後すぐクローゼットへ収納しない
帰宅したらポケットの中身を確認し、ハンガーに掛けて風を通します。
臭いが付いたコートをそのまま収納すると、次に着るまで状態を確認しにくくなります。雨や汗で湿っている場合は、特に十分乾いてから収納しましょう。
着用後はブラッシングなどの日常ケアをする
素材や表面の状態に合う洋服ブラシを使えるコートなら、着用後のブラッシングも日常ケアの一つです。
強くこするのではなく、表面のホコリなどを払うように扱います。花王も、ジャケットやコートを乾燥させたあとにブラッシングする方法を案内しています。
臭いが蓄積する前に洗濯・クリーニングを検討する
毎回の着用後は風通しなどでケアしながら、襟や袖の汚れ、全体の臭いが気になってきたら、洗濯表示に応じて洗濯またはクリーニングを検討します。
消臭剤だけを繰り返して長期間着続けるのではなく、汚れの状態も合わせて確認しましょう。
コートの臭い取りに関するよくある質問
コートについた焼肉の臭いは一晩干せば取れますか?
軽い付着臭なら、ハンガーに掛けて風を通すことで臭いが弱くなる場合があります。ただし、臭いの強さや素材、着用時間などによって異なるため、一晩で必ず取れるとは限りません。残る場合は、コートとケア用品の表示を確認したうえで消臭剤やスチームなど次の方法を検討しましょう。
コートに消臭スプレーをかけても大丈夫ですか?
衣類・布製品用の商品でも、すべてのコートに使えるとは限りません。革や毛皮などを使用対象外としている製品もあります。水に弱い素材や色落ちが心配な衣類では、目立たない場所での確認を求める製品もあるため、必ず使用する消臭剤の表示を確認してください。
タバコや焼肉の臭いが取れない場合はクリーニングに出したほうがいいですか?
風通しや、そのコートに使用できる消臭ケアを試しても強い臭いが残る場合は、クリーニング店への相談を検討できます。家庭洗濯禁止のコート、高価なコート、革・毛皮など扱いが難しい素材は、無理に自宅で洗ったり熱を加えたりせず、専門店へ状態を伝えて相談するとよいでしょう。
まとめ|コートの臭いは洗濯表示を確認して弱い方法から対処する
コートについた焼肉やタバコの臭いは、まずハンガーに掛けて風を通すことから始めるのが基本です。
それでも残る場合は、コートの洗濯表示や素材、使用する商品の注意事項を確認し、衣類用消臭剤や対応可能な衣類スチーマーを検討します。家庭洗濯できる場合だけ、表示に従って洗いましょう。
家庭洗濯禁止のものや、革・毛皮など判断が難しいコート、強い臭いが残る場合は、無理に自宅処理を重ねずクリーニング店へ相談するのが安心です。




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